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HELLBOY(2019)予告編考察 [映画]

 


ついに公開されたリブート版ヘルボーイ映画の第一弾予告編。


まずは御覧ください。



 


 今のところ賛否両方の声が聞こえてきますが、個人的にはとても楽しみです。


 


コミック版、ギレルモ・デル・トロ監督版との違いを中心に気になる点を考察してみました。


※※ご注意※※


・コミックのヘルボーイ日本語版(主に『闇が呼ぶ』『百鬼夜行』『疾風怒濤』)を読んだことがある人向けに書いています。


・コミックで知りうる情報を元に個人の予想の範囲で書いていますので結果的に間違っていたり、ネタバレになる可能性があります。ご了承の上御覧ください。また、まっさらな状態で映画を観たいという方は公開後にお読みいただくのをおすすめします。


 


 【楽曲『Mony Mony』】


予告編に使われている楽曲はビリー・アイドルが歌うヒットナンバー『Mony Mony』。ひたすらいい気分でノリノリであることを歌った歌詞で、ダークでバイオレンスな作風であると噂されていた今回の映画化だが、(この楽曲が作風を表しているとするなら)ユーモア要素も多分に含まれることになりそうだ。


80'sカルチャーを盛り込むのは、昨今の流行に乗ったとものいう見方もできるが、あえて関連付けするならビリー・アイドルは英国出身で、後に米国に渡った。その経歴は英国の血筋を持ちながら、B.P.R.D.局員として米国を拠点に活動したヘルボーイと重なると言えるかもしれない。


 


 


0001~ビルのベランダで佇むヘルボーイらしき影】


文明社会に違和感なく馴染んでいるものの、孤独な存在の示唆のように見える。


 


00:05~橋を渡るヘルボーイたち】


アリスを抱きかかえているように見える。同行者はダイミョーか?『百鬼夜行』で毒に侵されたアリスを救うためモーガン・ル・フェイの城に向かうシーンを彷彿とさせる。


 


00:09~岩に刺さったエクスカリバー】


抜くんでしょう。コミックでは屋外だったが、映画では洞窟の中。エクスカリバーのデザインはコミックに忠実。


■セリフ


アリス?「彼らは私達に警告した、何かが来ると」


ブルッテンホルム教授?「この終わりなき戦いに終止符を打つものがあるとすれば…」


 


00:11~セントポール大聖堂】


ロンドンにある有名な建築物。空にはモンスターが飛び交う。警察に協力してモンスターと戦うというのはヘルボーイ誌にはあまり無い要素。(街の保安官や警官と事件について話したりすることはあるが)


■セリフ


ブルッテンホルム教授?「お前とその強大な右手だ」


 


00:18~車両から降りるヘルボーイと警察とのやりとり】


左手の袖が破れている。なにかの戦いの後か?


■セリフ


ヘルボーイ「おい!俺ゃ味方だ!」


警察官「すまん、悪かった」


 


0028~ロンドン?の街に降り立つヘルボーイら】


道行く人はヘルボーイを気にしていない。奇異の目で見られていたデル・トロ監督版と大きく違い、コミック準拠になっているようだ。


ちなみにコミック『HELLBOY』メインシリーズでは特に説明なかったが、後に『HELLBOY and the B.P.R.D.』シリーズで、ヘルボーイ子供時代や局の任務遂行時の写真が「LIFE誌」の表紙を飾っていてそれにサインを求められたり、ちょっとした有名人として認知されていく様子が描写されている。(後付設定ではありますが)


 


00:33~トレバー・ブルッテンホルム教授】


イアン・マクシェーン氏演じる教授。現役で局を率いているように見える強健さ。コミックではヘルボーイがソーやオーディンに例えられる場面があったがドラマ『アメリカン・ゴッズ』であの神様を演じたマクシェーン氏をその父親的位置づけにしたのは興味深い。


ちなみに『アメリカン・ゴッズ』のコミカライズは『へルボーイ』と同じダークホース社から刊行されている。さらに付け加えれば今作のヘルボーイ役デヴィッド・ハーバー氏の好演も記憶に新しいドラマ『ストレンジャー・シングス』のコミカライズも同社から刊行中。


■セリフ


ブルッテンホルム教授「我々は闇の力に対抗する最終防衛線だ」


 


00:34~店に入るヘルボーイたち】


ヘルボーイのコートの背中に血のついた穴がある。巨人討伐に向かう最中、槍で不意打ちを受けた後か?


 


00:36~ダイミョーに案内されるヘルボーイ】


デル・トロ監督版もそうだったが別の施設を隠れ蓑にしているのは、コミックにない設定。B.P.R.D.はアメリカに本部があると思われるので英国支部があるという設定だろうか。


■セリフ


ヘルボーイ「これがか?」


ダイミョー「秘密基地の本部が看板を掲げてると思ったか?」


 


00:43ID提示を求められるヘルボーイ】


ダイミョーは一瞥しただけで通したのに対して、ヘルボーイにはIDを求める。ヘルボーイの見た目が社会に馴染んでしまっているという描写か。


■セリフ


店主「兄さん、IDを見せてちょうだい」


ヘルボーイ「マジかよ?見てわかんねぇか?」


 


00:47~基地内部】


本作のB.P.R.D.ロゴ。コミックやデル・トロ監督版にくらべ、直線で描かれていてモダンなデザイン。


 


00:50~誰かに詰め寄るヘルボーイ】


局に利用されて怒っているように見える。コミックは召喚後すぐに局に保護されていて、そのままエージェントになったが、本作では物語の途中から局にスカウトされる流れなのかもしれない。


■セリフ


ヘルボーイ「俺を武器にしてくれたな」


ブルッテンホルム教授「手助けしたいんだ…お前が最高の存在になれるように」


 


00:51~右手でぶん殴る】


やっぱりこれが見たかった。敵はモンスター?判別できず。


 


00:52~ヘッドショット】


ここではアリスとともに行動。B.P.R.D.ロゴ入りTシャツを着ている。敵は人間のようだが…。


 


00:54~寝転がるヘルボーイ】


デル・トロ監督版同様、下半身は長ズボン+ブーツ。蹄は見られるだろうか?ちなみに『HELLBOY and the B.P.R.D.』シリーズでは1952年の初任務から半ズボン+ブーツという出で立ちで活動していた描写がある。1953年にお気に入りブーツをモンスターに食いちぎられ、怒る場面も。それ以降コミックでおなじみのサポーターを巻き、蹄を見せるスタイルになっていく。(後付け設定ではあるが)


 


00:56~フードをめくるヘルボーイ】


顔を隠してどこかに潜入していたのか。フード姿は新鮮。


 


00:58~はじけるポップコーン】


後ろの文字、逆さ文字になっているが「DIVERSION PARA MAYORES」と読める。スペイン語で「大人のための娯楽」という意味らしい。(翻訳サイトで調べたので間違っていたらごめんなさい。)スペイン語ということはここでルチャ・リブレが行われているのでは?


 


00:59~銃】


大口径で銃身の長いリボルバー。ちなみに「サマリタン」はデル・トロ監督版だけの呼び名。


■セリフ


ヘルボーイ「親父はガキにレゴを買ってやるもんだ」


 


01:05~巨人討伐】


巨人討伐に向かうシーン。背中にレトロフューチャーなメカを背負っているのがコミックにない表現だがかっこいい。


 


01:07~アリス・モナハン】


コミック版のアリスは赤ん坊の頃にグルアガッハに連れ去られ、ヘルボーイに救出される。その際、妖精族との繋がりを持ったため人間の世界と違う時の流れを生き、数十年後にもかかわらず若い姿を保ったままヘルボーイと再会、やがて恋仲になり、ヘルボーイの運命を見届けることになる。


今作では、この設定がどこまで活かされるか不明だが、B.P.R.D.エージェントとしてヘルボーイと共に戦うなどコミックとは大きく立ち位置が違うようでアリスの動向は見どころの一つになりそう。


■セリフ


アリス「救いに行かないの?この世界とか」


 


01:11~オシリスクラブ】


巨人討伐の前の様子か。


■セリフ


オシリスクラブ会員?「この右手はなにか特別な力が?」


 


01:18~エレベーター】


ギャグのカット。TMNTやサムライミ監督版スパイダーマンでも名シーンがあったがエレベーターは笑いの宝庫。


■セリフ


ヘルボーイ「ああ…ぶん殴るにゃ最高の代物だ」


 


 01:22~燃える都市】


ロンドンがこうなるということだろうか。


 


01:23~コウモリのモンスター】


コミック『ヘルボーイ・イン・メキシコ 酔醒夢譚』に登場したカマソッソを彷彿とさせるモンスター。破れたタイツを履いていることからコミック同様ルチャドールが変身したようだが、盟友が怪物に変身するコミック版の設定はオミットされてそう。


 


0124~戦うヘルボーイ】


相手の巨大なモンスターはグルアガッハになる前の魔獣グロムか?


 


 


0127~腕が剣の巨大モンスター】


今作オリジナルのモンスター。得体の知れない不気味な造形は『B.P.R.D.HELL ON EARTH』以降に登場するオグドルヤハド/オグドルヘムの眷属のモンスターと同様の位置づけのようにも見える。


 


01:30B.P.R.D.本部?】


雪山に建造されているロケーションがコミック『B.P.R.D.』シリーズに登場する、コロラド州の局本部に似ている。コミックではヘルボーイ辞職後、手狭になったコネチカット州の本部から引っ越した。この新本部は元々米軍の研究施設として建てられたものを再利用している。


0132~でB.P.R.D.ロゴを確認できる。


■セリフ


ブルッテンホルム教授「お前が人類にとって唯一最大の希望だ」


 


01:33~ニムエ】


ミラ・ジョヴォビッチ氏演じる血の女王ニムエ。後ろにグルアガッハらしき姿が。


 


0134~召喚】


ヘルボーイ召喚のシーンか。ラスプーチン、クロエネンらしき姿が確認できる。画面右奥の人物はクルンプトかも。デル・トロ監督版では豪華なオープンセットでコミック再現度の高い派手なシーンだったが今作はあっさり見せるのかもしれない。


 


01:36~鳥足の家】


バーバヤガの住む鳥足の家だろう。コミックではヘルボーイが訪れたことはない。


 


01:37~ベン・ダイミョー】


ダニエル・デイ・キム氏演じるベン・ダイミョー。コミックでは頬の肉がなくなって歯が見えているというグロテスクな外見だったが今作では表皮の傷という表現になっている。コミックでは、ヘルボーイ辞職後、現地エージェントの統率役としてB.P.R.D.に加入したためヘルボーイとの面識はない。その関係性がどうなるか楽しみなところである。


 海兵隊やグリーンベレーに所属していた根っからの軍人気質。ある任務中に死亡して3日後に蘇ったという逸話を持つ。その任務の際、豹の獣神に憑依され、内に怪物を宿している。日系三世で、祖母は日本人スパイとして大戦中に暗躍していた人物。この辺の設定はおそらく映画では語られないとは思うが、一言では言い尽くせない深みのあるキャラクターで、今回の抜擢は嬉しい。


また、このメインキャラのポジションにアリスとダイミョーという人間キャラクターを配置し、リズやエイブを起用しないのは、ヘルボーイ一人を際立った存在にするためではないだろうか。


 補足だがベンの祖母、ユミコ・ダイミョー、通称「クリムゾンロータス」を主人公としたミニシリーズが刊行中。ベンのバックボーンもそこで語られるかもしれない。さらに補足だが、このクリムゾンロータスと、今回映画で登場が噂されているヴィジランテヒーロー「ロブスター・ジョンソン」とはコミックで相対したことがある。


■セリフ


ダイミョー「我々の仕事は怪物たちと戦うことだ…一緒に働くんじゃなくね」


 


01:39~巨人との戦い】


コミック再現度の高そうなシーン。コミック同様血みどろの戦いになるだろうか。


 


0145~ダイミョーに皮肉を言うヘルボーイ】


冒頭のビルと同じ場所に見える。さらにヘルボーイのコートにB.P.R.D.マークが無いようにも見える。教授とダイミョーがヘルボーイをスカウトに来るのかも。


■セリフ


ヘルボーイ「誰が怪物だって?最近鏡見たかい?」


ヘルボーイ「あいつぁクソだ」


 


01:51~マシンガンを撃つ】


このおばさんいいキャラしてそう。


 


01:52~ニムエとグルアガッハ】


異界への扉を開けているように見える。


 


01:55~ヘルボーイとニムエのやりとり】


ニムエのセリフから察するに、ヘルボーイが何かの鍵を握っているのか。「コミックヒーロー映画ムーブメントに遅れてやってきた本作」と捉えるのは深読みしすぎか。


■セリフ


ヘルボーイ「すまねぇ、邪魔したか?」


ヘルボーイ「いいえ…間に合った」


 


02:00~アヌン・ウン・ラーマ】


角が伸び、燃える王冠とエクスカリバーを携えた姿。デル・トロ監督版は身体自体は細身で、コートを着てちょうどいいバランスになっていたが今作は裸の状態も重視しているようにも見える。マッシブで恐ろしくてかっこいいと思います。


 


02:05B.P.R.D.ロゴからのヘルボーイロゴ】


劇中のB.P.R.D.ロゴより丸みを帯びたデザインなのはなにか意味があるのかどうか。ヘルボーイロゴはコミックに近いデザイン。


ちなみにコミック版ヘルボーイのロゴをデザインしたのはコミックアーティストのケヴィン・ノーラン氏。ヘルボーイ以前のミニョーラ氏のペンシルにインカーとして参加するなど、その関係は古くヘルボーイのコミックもミニョーラ氏の誘いで何作か手がけている。


 


 考察は以上です。まだわからないことが多いですが、期待して待ちます。


 アメリカでは2019/4/12公開予定、日本での公開は現在のところ未定です。


 


 


 


 


 


 



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